思秋期 バンザイ!~人生下り坂を楽しむブログ~

旦那と一人の娘がいる50代なかばの獣医師。自分の好きなことを好きなだけやってきた。 子育てもひと段落。自分時間が持てるようになって、人生下り坂を楽しもう!思秋期 バンザイ!

動物園の獣医さん : 死亡した動物たちは

 

動物園の動物病院

その建物の一角には

最後に動物たちが運ばれる場所がある

 

    解剖室

 

 

 

さまざまな種類がいる動物園

 

そんな、動物たちにも

いつかはおとずれる

 

           死

 

寿命の長い動物もいれば

寿命の短い動物もいる

怪我や病気で

治療するが助からないものなど

 

動物園という

限られた飼育スペースのなかで

一生を終える

 

一生を、限られた檻の中で過ごす

そのため

キーパーさんは、その動物のため

環境を整え

餌を考え

異常はないか、観察する

 

獣医さんも、その動物のため

出来る限りの治療を試みる

 

それでも、訪れる最後

 

解剖室に入らない動物もいるが

ほとんどの動物が

ここで

貴重な検体として

身体のサイズを、細かく測定した後

解剖される

 

 

解剖と聞いて

何とひどいことと思う人もいるだろう

しかし、動物園の動物はペットではない

 

 

ちょっと、ここで

動物園の目的をあげてみるとしよう

 

    ・種の保存、環境保護

    ・教育

    ・調査、研究

    ・レクリエーション

 

この四つが、動物園に課せられている

 

 

死因の追求は、もとより

今まで、大学でも

みたことも、触ったことも無いような動物達

解剖の資料も無いような動物達

その貴重な動物達は

宝の山といっても良いだろう

 

死亡した原因を追求するために

今後の飼育、病気の治療に生かすために

丁寧に解剖させてもらう

 

そして…

 

剥製として、展示させてもらったり

その骨から骨格標本をつくったり

大事に展示させてもらう

 

 

解剖には

必ず担当のキーパーさんが立ち会っていた

 

ペットとして飼われている動物と

違うとはいえ

担当の動物の死を

最後まで、面倒をみる

 

その死因が何か?

今後の飼育のために

何か出来ることが

この解剖で見つからないか?

 

さすがに、担当動物が

解剖されていくのを見るのは

辛いだろう

しかし

 

『ペットではない』

 

 

この事を胸に、日々研鑽を重ねる

キーパーさん

 

そんな、

キーパーさんと担当動物は

動物園の動物病院の一室で

最後の大事な時間を過ごす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 思秋期 バンザイ!

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